選りすぐりの日本人アーティストが敬愛をこめて贈る全曲新録のアントニオ・カルロス・ジョビン生誕80周年記念盤!「ジョビニアーナ〜愛と微笑みと花」  VARIOUS ARTISTS
AICL 1859 \2,940(tax in) / \2,800(tax out)
【収録曲】※各タイトル、アーティスト名をクリックするとアーティストのプロフィールがご覧になれます。
曽我部恵一/イパネマの娘  Girl From Ipanema(Garota De Ipanema)
オレンジペコー feat. ピエール・バルー/トゥー・カイツ  Two Kites
Noa Noa/マリア・ルイーザのサンバ  Samba De Maria Luiza
MONDAY満ちる/ノー・モア・ブルース  No More Blues(Chega De Saudade)
bird/サムワン・トゥ・ライト・アップ・マイ・ライフ)
南佳孝/彼女はカリオカ
akiko/ヂサフィナード  Desafinado
INO hidefumi/ダブル・レインボウ  Double Rainbow
TICA/太陽の道  Estrada Do Sol
キュビズモグラフィコ/ワン・ノート・サンバ
JUJU/コルコヴァード  Quiet Nights(Corcovado)
キリンジ/ウェイヴ  Wave
土岐麻子/フォトグラフ  Photograph(Fotografia)
多和田えみ/ディス・ハッピー・マッドネス  This Happy Madness(Estrada Branca)
ライナーノーツ
「アントニオ・カルロス・ジョビンは、世界の中で光り輝いてからも自分のルーツを忘れず、友人たちをとても大切にした。その美しく洗練されたメロディーは、和音は複雑だがとても自然に聞こえる」。

吟遊詩人ピエール・バルーはジョビンの魅力についてこう語りかける。

ジョビンを愛し、ジョビンの音楽に魅せられた14組のアーティストが、ジョビンの生み出した旋律に新たな息吹を吹き込む。彼らは約束された地に導かれるように、必然的にそれぞれのジョビンの楽曲にめぐり合う。ジョビンからインスピレイションを受けたアーティストたちは、イマジネイションの帆を広げ、独創的な解釈でジョビンの音楽の海に船出する。
優れた音楽がその歩みをとめることがないように、ジョビンの楽曲はまた新しい世界へと旅立った。それは、ジョビンが単なるボサノヴァの作曲家ではなく、多次元的な視点をもった音楽家であることを教えてくれる。

吐息の温もりを感じさせる曽我部恵一の「イパネマの娘」が静かにその音の扉を開く。ピエール・バルーの優しいまなざしに包まれたオレンジペコーの「トゥー・カイツ」は、藤本一馬のアコースティック・ギターの風をとらえて、ナガシマトモコの歌声が空を舞い、Noa Noaの爽やかな「マリア・ルイーザのサンバ」では、笑みがこぼれる子供の歌声にさりげない愛情が漂う。伸びやかに空を翔るMONDAY満ちるの「ノー・モア・ブルース」や、沸き立つような疾走感を秘めたbirdの「サムワン・トゥ・ライト・アップ・マイ・ライフ」は、英詞による歌が楽曲に勢いを与えている。まるで日本語で語りかけるようなエキゾティシズムを漂わせる南佳孝と、大切な人の前でふと素顔を見せるようなakikoの歌声は、言葉の響きとその余韻がとても印象的だ。さらに、時空の中に歪みを生む美しくドープなINO hidefumiの世界や、フランスの印象派を思わせるエレガンスをまとうTICAが描く絵画的旋律と空間性、純粋なまでの音への好奇心が櫛引さやかをカリブの空に連れだすキュビズモグラフィコのウィットは、ジョビンの音楽の創造性に刺激されて生まれている。JUJUがしっとり歌い上げる「コルコヴァード」は静かな夜のとばりにゆっくりと包まれ、キリンジの堀込泰行と高樹の兄弟のコーラスが響き合う瞬間を捉えた「ウェイヴ」は、夜明け前の穏やかな海を彷徨い、土岐麻子の「フォトグラフ」のたおやかな歌声は、小さなキスと共に愛を語らい、密やかな海辺の夕暮れを迎える。そして、風に吹かれるように優しくエンディングを飾る多和田えみの清らかな歌に、演奏家たちの音がふっと和らぐ瞬間を聴く。

どのセッションも時間を切り取ったドキュメンタリーのようで、一期一会を感じさせるかけがえのない美しさに満ちている。特に6曲のアレンジを手がけた中島ノブユキのセッションは、聡明なピアノに美しく寄り添う弦や柔らかなアコースティック・ギターの響きが、映像の浮かぶような色彩豊かなリズム・セクションと呼応するようにひとつに溶け合い、生き生きとした臨場感を湛えている。

耳をそばだてると、朝もやの凪の海には小さな波が立つ。雄大なジョビンの音楽の海への航海はさらに続く。
吉本 宏
コンポーザー: アントニオ・カルロス・ジョビン
コンポーザー: アントニオ・カルロス・ジョビン
(1927年1月25日〜1994年12月8日)

ブラジル出身、アメリカに渡って世界的に活躍した作曲家・編曲家・ミュージシャン。
20世紀を代表する音楽家。
1950年代後半、ジョアン・ジルベルト、ヴィニシウス・ヂ・モライスなどと共に、ボサノヴァという音楽スタイルを創生した。
ジャズや室内楽(クラシック)の素養も豊かなその音楽性は、ボサノヴァ・アーティストだけでなく、世界中のミュージシャンにジャンルを超えて広くリスペクトされ、影響を及ぼしている。
コンパイラー: 橋本徹
コンパイラー: 橋本徹
1966年東京生まれ。
都市型音楽シーンに多大な影響力を持つプロデュース・ユニット「サバービア・ファクトリー」主宰。 編集者、選曲家、DJ、店舗プロデューサー。
「Free Soul」「Cafe Apres-midi」シリーズなど、選曲を手がけたコンピは170枚を越え世界一。 96年から99年までタワーレコードが発行するフリーマガジン「bounce」の編集長。
99年末に渋谷・公園通りに「カフェ・アプレミディ」、02年にはダイニングサロン「アプレミディ・グラン・クリュ」、複合型セレクトショップ「アプレミディ・セレソン」をオープン。
USENの音楽放送チャンネル「usen forCafe Apres-midi」、多くの飲食店やインテリアショップの音楽の制作でも信頼が厚い。
NTTドコモ/au/ソフトバンクで携帯サイト「Apres-midi Mobile」もスタート。
http://www.apres-midi.biz/
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